垂乳根日誌

読んだり書いたり育てたり。自分のための記録ですが、よければどうぞ。

家族最初の日

嬢に食べさせ、坊に乳をやっているうちに何をするでもなく1日が終わっている!

 

今日休みだった夫は、狭い庭に工夫して子どもの砂場をつくり、家の前で近所の子と遊ぶ嬢に目配りし、買い物に出て、餃子のタネを作り、嬢と包んで、焼いてくれた。

 

わたしが坊とソファに横たわり、うとうとしながら乳を含ませ、隙を見てのうのうと読書しながらコーヒー牛乳を貪り飲んでいるいるうちにこれだけのことをやってのけるとは。砂場の木枠には防腐処理をし、金具を使って固定して、砂場の底面に除草シートまで敷いていた。そのエネルギーをちょっとわけてほしい。

 

最近嬢が、どうせいちばんかわいいのは坊ちゃんでしょ、なんていうものだから、呼んで内緒話で「嬢が世界でいちばんかわいい。これは嬢とママとの秘密である」と告げたら、この1週間ほど毎日「世界でいちばんかわいいのは?」とコソコソ声で聞きにくる。白雪姫かよ。「嬢だよ。内緒だよ」と答えると満足そうに遊びに戻る。少し不憫だがかわいい。

 

 

家族最初の日 (ちくま文庫)

家族最初の日 (ちくま文庫)

 

 

少し前に買ってなぜか積ん読になっていたこれを本棚に見つけてラッキーな気持ちになる。まさに植本さんが育児に奔走していた時期の記録、身につまされて読む。やっぱり乳幼児とのワンオペはきついよね、とか思いながら。

 

それにしても他人の日記ってどうしてこんなに面白いんだろう。なぜメモのようなこれらの日記が書籍として成立するのか。

 

もちろん登場する人の魅力や生活のおかしみ、書く人考えや文書が面白いことが不可欠なのだろうが、読者の側の「他人の生活をのぞいてみたい」という褒められたものではない好奇心につけこまれていると言えなくもない。高山なおみさんの『日々ごはん』とか『今日も一日、ぶじ日記』も好き。ぶじ日記の続刊、はやく文庫化されないかしら。